kaerusan backyard


浅草十二階計画
かえる目

Jul 25, 2009 1:48pm

冬虫夏草

蝉の幼虫は土の中で木の根と接続し、もはや樹液の通り道となって暮らす。その生活様式も長い年月とゆっくりとした成長ぶりも、動物というよりはむしろ植物に近い。蝉の幼虫からセミタケが生えたものは冬虫夏草だけど、あれは、幼虫に寄生した菌類というより、蝉の正しい抜け殻ではないかしらん。つまり、冬虫夏草の上に花が咲き、蝉が結実するのではないか。木についている蝉の抜け殻は、このプロセスを飛ばした早生まれに過ぎず、ほんとうは幼虫からキノコが生え、その先に蝉の花が咲き、結実したものがいま鳴き続けているのではないか。

地中で密かに伝説を育んできたセミの上に突如キノコが取り憑き、何年かに一度、詩が生まれる。生まれた詩は7日間、定型を鳴き通す。

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